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【デイリーニュース】Vol.01 第22回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025開幕!
審査委員長に本映画祭出身の石川慶監督を迎え!
オープニング・セレモニーに登壇したコンペティション部門の監督、『ディッシュアップ』監督、海外招待作品監督と審査員、実行委員会委員のみなさん
22回目を迎えたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025が、7月18日(金)よりスタート。9日間にわたり、コンペティション作品の上映ほか、海外よりの招待作品の上映、デジタル技術がもたらす新たな表現の可能性を探求するイベントを多角的に行っていく。
今年は、コンペティション部門を日本の次世代映像クリエイターに特化するものへと変更。国内作品のみを対象とした271本の応募作品から選出された13作品が上映され、最優秀作品賞を競う。
映画祭期間中の最終審査に臨むのは、2009年に『It’s All in the Fingers』で短編部門に参加した『愚行録』ほかの監督・石川慶審査委員長、プロデュースした早川千絵監督『ルノワール』が今年のカンヌ国際映画祭オフィシャルコンペティション部門に選出された水野詠子氏、オランダのロッテルダム国際映画祭プログラマーのクーン・デ・ローイ氏の3人。
最終日、7月26日(土)に行われるクロージング・セレモニーで最優秀作品賞をはじめとする各賞を授与。特に長編映画制作に可能性を感じる監督に「SKIPシティアワード」を贈る。
左からコンペティション部門の審査員、プロデューサーの水野詠子、映画監督の石川慶(審査委員長)、ロッテルダム国際映画祭プログラマーのクーン・デ・ローイ
オープニング・セレモニーを飾った映画祭実行委員会ごあいさつ
オープニング・セレモニーでは、SKIPシティ国際映画祭実行委員を務める各氏に加え、白土幸仁埼玉県議会議長、古川九一川口市議会議長らも登壇し、22回目の映画祭開催に尽力した方々への感謝、デジタル新時代を迎えた映画祭の未来についてを語った。
左から奥ノ木川口市長、大野埼玉県知事、細野会頭
映画祭実行委員会会長を務める大野元裕・埼玉県知事のあいさつ。
「世界初のデジタルシネマ映画祭として2004年から行われているこの映画祭も、22回目を迎えることとなりました。映画がフィルムで撮影されていた時代に、次世代を見据え、デジタルシネマにフォーカスしたことは大いなるチャレンジでありました。このチャレンジは成功し、この映画祭からは、今年の審査委員長をお引き受けをいただいた石川慶監督をはじめ、中野量太監督、白石和彌監督など、多くのクリエイターが巣立っていかれました。石川監督は、2009年に本映画祭に参加をされ、その後『ある男』で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝くなど、大きく飛躍をされました。
映画祭がここまで会を重ねることができ、映画業界から一目置かれることとなりましたのも、クリエイターの皆様のご活躍と、本日ご来場の皆様、特に開催地である川口市の皆様、審査員をはじめとする関係者の皆様など、多くの方々のご支援、ご協力の賜物であります。高い席ではありますが、改めて、心から感謝申し上げます」
加えて、「日本映画の未来を切り開く新たな才能が生み出す」というコンペティション趣旨変更とともに、映画祭を楽しむポイントも訴求する。
「ロッテルダムやロカルノなど海外の映画祭で高い評価を受けた映画のほか、SF、アニメなどさまざまなジャンルの映画も上映を致します。映像ホールが誇る映画館水準の大スクリーンと迫力の音響で、様々な映画をお楽しみいただければと思います。
昨今はスマートフォンの普及やXRなど映像技術の進展により、人々が映像を楽しむ場面は多様化しています。そこで新たなチャレンジとして、特製の大型スクリーンで上映をする縦型映画祭やXR国際映画祭の受賞作品など、多様な映像を体験していただけるプログラムもご用意いたしました。映画作品をじっくりと堪能されるとともに、多くの映像コンテンツに触れ、映画の可能性についてぜひご堪能いただければと思っています」
副会長で開催地・川口市の奥ノ木信夫市長はあいさつで、22回目を迎えるにあたり、これまで尽力された方々への感謝を伝えるとともに、SKIPシティ内に建設中の、ドラマ制作スタジオを含むNHK川口施設に言及した。
「オープニングセレモニーの後、上映するのは、デジタルVFXを活用し、第96回アカデミー賞で日本映画初となる視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』です。この作品で、日本におけるデジタル映像技術の進化を体験いただければと思います。
SKIPシティの隣に、現在NHKスタジオが建設されています。完成時には、1日1000人ほどのNHK職員が通勤する予定だとも聞きます。開催地としてはSKIPシティとともに、川口市を映像産業の拠点として盛り上げていきたいと思っています。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭が、多くの皆様に映像の持つ可能性と、映像産業の未来に触れる喜びを体感していただくとともに、若手映像クリエイターのさらなる飛躍につながることを祈念して、私からの挨拶とさせていただきます。ありがとうございました」
昨年より映画祭実行委員会委員に加わった川口商工会議所の細野博隆会頭のあいさつ。
「私は学生時代、ヌーヴェルバーグの洗礼を受けた世代ですが、本映画祭では、少々難解な映画も、おもしろい映画も、両方見ることができます。淀川長治さんがおっしゃられていたように、映画って本当にいいもんですよね。そんな映画産業を形作り、若手クリエイターを支えるのは、観客だと思っています。映画をたくさん見ていただき、映画産業を側面から支えていきたいと思います」。
続いて、土川勉映画祭ディレクターがコンペティション部門のノミネート作品および13人の監督たち、海外招待作品の監督とプロデューサー、そして審査員を紹介。全員が壇上に勢ぞろいして、映画祭がスタートした。