第17回を迎えたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、9月26日（土）～10月4日（日）の9日間、初めてとなるオンライン配信で開催しました。

 

本映画祭の中核であるコンペティションは、国際コンペティション、国内コンペティション（長編部門、短編部門）で構成されており、本年は過去最多となる106の国と地域から、合計1,169本の応募がありました。その中から厳正な審査を経て国際コンペティション10本、国内コンペティション長編部門5本、同短編部門9本を選出。国際コンペティションの審査委員長には映画プロデューサーの澤田正道氏、国内コンペティションの審査委員長には美術監督の部谷京子氏を迎え、動画配信サイト「シネマディスカバリーズ」でのオンライン配信で上映しました。

 

会期中には、映画祭ならではのイベントとして、海外作品の監督インタビュー動画配信や、国内作品の監督・出演者らによるQ&Aをライブ配信するなど、オンライン開催となっても制作者と観客との交流の場を設け、映画祭を盛り上げました。

 

 

 

最終日の10月4日（日）にはSKIPシティ映像ホールで授賞式を催し、コンペティション各賞の発表・授与を行いました。国際コンペティションでは、審査員の満場一致でノルウェー、スウェーデン合作『願い』（マリア・セーダル監督）が最優秀作品賞（グランプリ）を受賞しました。またロシア作品『ザ・ペンシル』（ナタリア・ナザロワ監督）が、史上初となる監督賞と審査員特別賞のＷ受賞を果たし、観客投票によって選ばれる観客賞には、オーストラリア作品『南スーダンの闇と光』（ベン・ローレンス監督）が輝きました。
国内コンペティションでは、『コントラ』（アンシュル・チョウハン監督）が長編部門優秀作品賞、『stay』（藤田直哉監督）が短編部門優秀作品賞を受賞しました。また観客賞には長編部門で『コーンフレーク』（磯部鉄平監督）、短編部門で『ムイト・プラゼール』（朴正一監督）が選ばれました。本映画祭では2018年以来3年連続のノミネートとなった磯部鉄平監督が、出品作全てで受賞を果たす快挙となりました。そして国際コンペティション、国内コンペティションを通じた全ての日本作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対して授与するSKIPシティアワードには『写真の女』（串田壮史監督）が選出されました。

 

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020の期間中の視聴回数は合計8,142回となり、日本全国から作品をご視聴いただくことができました。本映画祭は、これからも次代を担う才能を発掘する若手映像クリエイターの登竜門として、再びSKIPシティの会場で監督、出演者ほかゲストの皆さまと観客の皆さまをお迎えできるよう、一層の発展を目指してまいります。