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【デイリーニュース】 vol.17 Go-all『4/猫ーねこぶんのよんー』上映&トークイベント

全作に出演した女優猫、のり子の扱いに翻弄された監督たち

『4/猫ーねこぶんのよんー』

左から『猫なんかよんでもこない。』の山本透監督、『猫まんま』の上田慎一郎監督、『ひかりと嘘のはなし』の早坂亮輔監督、『一円の神様』の浅沼直也監督、『ホテル菜の花』の中泉裕矢監督

 

 オムニバス映画『4/猫ーねこぶんのよんー』は、「SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ」を拠点に活動する若手映像クリエイターを支援するプロジェクト「Go-all(ゴーオール)」の第3弾。今年は、2016年1月公開の山本透監督作品『猫なんかよんでもこない。』とタッグを組み、同作に出演したのと同じ猫が住みついている駅のある町を舞台に、この町に住む人々を描いた4本の短編映画でできているオムニバス映画だ。期待の若手監督4人が、1匹の猫を狂言回しにその個性を発揮する。

 

 21日(火)14時からの上映とトークイベントには『猫なんかよんでもこない。』の山本監督も登壇。『4/猫ーねこぶんのよんー』の、『猫まんま」の上田慎一郎監督、『ひかりと嘘のはなし』の早坂亮輔監督、『一円の神様』の浅沼直也監督、『ホテル菜の花』の中泉裕矢監督とティーチインを繰り広げた。

 

 『猫まんま』は人気上昇中で全国進出のチャンスをつかんだカップル漫才コンビに訪れた解散の危機を描く作品。上田監督は中学の頃から自主製作映画を撮り始め、国内外の映画祭受賞歴も多い。『ひかりと嘘のはなし』はSF好きの女子中学生ひかりがついた嘘「私はあなたの未来の娘です」が巻き起こす騒動のお話。早坂監督は昨年の当映画祭でコパトンTHEムービー『むらとうたう』が上映されている。浅沼監督の『一円の神様』は普通の生活を夢見つつスリをして暮らす母娘の物語。監督は当映画祭の長編部門にノミネートされた経験がある。『ホテル菜の花』は休業中のホテルに迷い込んだ女性とホテルに住み着いたわけありげな男たちと投げやりな支配人との事の顛末を描く。中泉監督は当映画祭短編部門にノミネートされた『母との旅』が、そのほか3つの映画祭でグランプリを受賞している。いずれの作品にも黒白ブチの猫が登場して、人生に戸惑う主人公たちとさりげなく関わっていく。

 

 今回の作品に出演している猫はのり子という雌猫。各監督の猫撮り苦労話からトークは始まった。

 

山本監督 「特報が短くてすみません(笑)。この『猫なんかよんでもこない。』という映画には原作があって2匹の猫が出てきます。そのうちの1匹がのり子で、この子は撮影慣れしていてどうどうとしたものです。トレーナーは付いていたんですが、のり子はギリギリ「待て」ができるくらいかな。それでも猫にしてはいい方でしょう。ただし、これが脱走癖がありまして、肝心なときにいなくなる。その度に探すのが大変でした(笑)」
中泉監督 「そうですか? 僕のところではそんなことありませんでしたよ。機嫌も良くて、どのシーンも1~2テイクでした。トンネルを抜けて走るところなんか1テイクで、しかも振り向く芝居までした(笑)」
上田監督 「うちではご機嫌斜めだったのかな。逃げてばかり(笑)。駅の中に逃げこんでは追いかけるの繰り返しでした(笑)」
早坂監督 「うちはうまくいってたかな。女子中学生役の子が猫を抱いていてくれたりしてご機嫌でした」
中泉監督 「上田さん、猫好きなんでしょ。僕は猫好きでもないし飼ったこともないので、グイグイいかない感じが猫にはよかったんじゃないかな」
上田監督 「ヨンという猫を飼ってます(笑)」
浅沼監督 「すみません。猫、ほとんど出てません。LINEで上田監督から”猫ヤヴァイ”って流れてきて……。1カ所だけ出てますけど、「4/猫」なのに分母ないじゃんってみんなに言われました(笑)。でも、僕の作品の猫は“泥棒猫”ってメタファーになってるんですよ(笑)」

 

 『4/猫ーねこぶんのよんー』の監督たちにとって1969年生まれで助監督経験も長く劇場用長編映画も成功させている山本監督は兄貴分であり、憧れの人でもある。そんな山本監督から見て『4/猫ーねこぶんのよんー』の監督たちの仕事はどのようにみえているのだろうか。「押し付けがましくなく、それでもそれぞれの世界観、何をしたいのかがはっきり出ていていいと思います」と山本監督に言われ、うれしそうな若手4人。それぞれの作品について語る。

 

上田監督 「いつか漫才の映画を撮ってみたかったんです。高校のころは吉本に行くか日本映画学校にいくか迷っていたくらい漫才好きだったんで。漫才の稽古は2時間くらいしかできなかったけれど、役者が現場で気持ちを入れてくれてうまくいったと思ってます」
早坂監督 「今の中高生がどんなものか、接していないので分からないのですが、こんな感じなのかなというあたりで作ってみました。ただし自分に子どもがいてこういうことをしていたらイヤですね(笑)」
浅沼監督 「(山本監督にヤバイやつが出てきたなと思ったと褒められ)ありがとうございます。後で2000円くらいあげます(笑)。僕のだけ音楽がないし、操作はしたくないけれど、見ている人がどれだけこの親子に入り込んでくれるかがチャレンジでした。猫、出てこないし(笑)」
中泉監督 「(山本監督に猫がリラックスしていたねと言われて)僕はそんなに猫好きじゃないけれど、周りにいる猫好きな人や猫を飼っている人が猫を撫でてくれたりして機嫌良くしてくれたので撮れたのだと思います。こっちを向いてとかあっちに歩いてとか演出できるものではなかったので、とにかく機嫌良くしてもらって撮りました。分かってもらえるかどうか心配なんですけれど、設定としては現実逃避をしている人には猫が人に見えてしまうことになってまして。ホテルにいる3人は実は猫なんですよ。埋蔵金を掘ってるというのは、“猫に小判”ってことで(笑)」

 

 四人四様の作品になっているが、それぞれの作品に対してリスペクトし、楽しんでいる様子の監督たちのトークは始終笑いに包まれた和やかなものであった。

 

 『4/猫ーねこぶんのよんー』は、12月12日からテアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかにて順次公開の予定。


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