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【デイリーニュース】 vol.18 『それでも、お父さん』高橋朋広監督Q&A

「自分から動かなければ、何も始まらないと気づいた」

それでも、お父さん』の高橋朋広監督

 

 “本当の父親”を捜し始める娘・未来と、そんな娘の変化を感じ取り、戸惑う父・満。父と娘の心の揺れとつながりを繊細なタッチで描いた長編コンペティション部門出品作『それでも、お父さん』。22日(水)の上映終了後、高橋朋広監督のQ&Aが行われた。

 

 母の死で、遺された父と娘。四十九日の後、生前の母から未来に宛てた手紙が届く。そこには出生の秘密という驚愕の事実が記されていた。なぜ母親の不貞という題材を扱ったのか? との観客からの質問に、監督は答える。

 

 「あらゆる子どもにとって母親は、例えるならアイドルのようなものなのだと思います。優しくて、きれいで、間違ったことなどしない、してほしくない、という願望を無意識のうちに僕たちは母親に向けています。そういう偶像をいったん壊して、母親だって欠点や弱点を持つひとりの、生身の人間なのだということを描いてみたいと思いました」

 

 これまで自分を育ててくれた父親は、“本当の父親”ではないかもしれない……と疑問を抱き、悩み、葛藤する主人公・未来には、田畑亜弥が扮している。

 

 「彼女は舞台やミュージカルで活躍している女優で、以前お仕事でご一緒したことがあったんです。その後、出演している舞台を観て、いい女優さんだなあ、と思い、今回出演を依頼しました。演技はもちろん、素敵な歌声の持ち主なので、エンディングに流れる主題歌『背中』も歌っていただきました」

 

 その名のとおり、慈愛に満ちた父親・満役を、やはり多数の舞台出演作を持つ右近良之が演じている。

 

 「先に未来役に決まった田畑さんと、父親役にはどんな俳優さんがいいかを話し合っていたとき、彼女から右近さんを薦められたんです。俳優同士の演技における相性は大切なものですし、この映画は父と娘のやり取りが多くの部分を占めています。彼らの関係性や気持ちの共有、そして変化を表現するのに、田畑さんと右近さんは最適な相性ではないか、と思いました」

 

 テレビ局で働きながら初監督・初脚本となる本作を作り上げたことについて、「いま動かなければ永遠に映画を撮れない、ということに気づいたから」と監督は語る。

 

 「大学に入ってから映像を作る楽しさ、おもしろさを知って、卒業後はテレビ局に入社し、普段は番組ディレクターをしています。ですが、現在日本映画界の高みにいる監督たちは、そのほとんどが自主映画から這い上ってきた方がたなんですよね。我が身に鑑みて、気づいたんです。自分から動かなければ、まず自分で撮らなければ、何も始まらない、と。それでこの映画を作ったのです」

 

 撮影や照明以外の、大半のスタッフは自身の友人や後輩に声をかけて協力してもらったという。

 

 「本当にありがたいです。録音をお願いした友人からは、撮影終了後に、『けっこうおもしろかった』という言葉をもらえて嬉しかったですね。いろいろな人に助けられてこうして完成させて、改めて思ったことは、人と人のつながりや、関係の変化というものを自分は描きたいのだなあ、ということです。本作品をご覧になった方の心に何かを残すことができたら、とても嬉しく思います」

 

 次回『それでも、お父さん』の上映は7月25日(土)17:30より多目的ホールで行われる。高橋監督と主演女優の田畑亜弥さんが登壇予定。


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