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【デイリーニュース】Vol.01 第19回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022開幕!

3年ぶりのスクリーン上映でスタート!

オープニング・セレモニーに登壇した国際コンペティション、国内コンペティションの各コンペ部門の監督と審査員の皆さん
 
19回目を迎えたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022が7月16日(土)、開幕した。昨年、一昨年は新型コロナ感染症拡大防止のため会場での上映は行わず、オンライン配信のみでの開催となったが、今回は待望のスクリーン上映が3年ぶりに復活。さらに、7月21日(木)からはオンライン配信も並行して行われ、本映画祭初のハイブリッド方式の開催となる。
 
若手映像クリエイターの登竜門としても知られる本映画祭。今年は99の国と地域から計935作品の応募があり、その中から厳選された国際コンペティション10作品、国内コンペティション長編部門6作品、短編部門8作品の上映が明日17日(日)から行われる。
 
作品上映にさきがけて開催されたオープニング・セレモニーでは、映画祭実行委員の各氏が挨拶し、3年ぶりのリアル開催への思いを語った。
 
左から大野県知事、奥ノ木市長、八木プロデューサー
 
映画祭実行委員会会長を務める大野元裕・埼玉県知事のあいさつ
「19回目を迎えることとなりました本映画祭のひとつの特徴は、いまや世界の主流となったデジタルシネマのさきがけの映画祭であること。もうひとつは、本映画祭をきっかけに多くの才能ある監督が世界へと羽ばたいていることです。今年3月、日本アカデミー賞で13部門受賞した『孤狼の血 LEVEL2』の白石和彌監督は、2009年に本映画祭でSKIPシティアワードを受賞。昨年10月の釜山国際映画祭で『さがす』が上映された片山慎三監督は、2018年に優秀作品賞(長編部門)を受賞。オープニング上映作品『世界の始まりはいつも君と』の磯部鉄平監督は、3年連続本映画祭で受賞しています。創設当初は新進気鋭の映画祭でしたが、若手クリエイターの登竜門として評価されるに至り、大きく成長しています。この映画祭をきっかけとして、若手クリエイターにその才能を花開かせ、世界へとはばたいて行っていただきたい。3年ぶりの大きなスクリーンで迫力のある映画をお楽しみください」。
 
開催市・川口市の奥ノ木信夫市長のあいさつ
「SKIPシティを会場とした3年ぶりのスクリーン上映が復活して、映画祭を開催できることをありがたく思います。コンペティション部門応募作品のレベルの向上は目を見張るものがあり、映画祭をステップとして活躍の場が広がることを、これからも地元として期待したいと思います。コンペのほかにも、ウクライナの状況を踏まえた作品など、企画を多数用意していますので、ぜひ楽しんで下さい。川口では、市民をあげて映画祭を応援しています。映画祭は、川口が住みやすい町ランキングに入る大きなきっかけにもなっています」。
審査委員長を務める寺島しのぶのファンであると述べた奥ノ木市長は、「今日お会いできるのを楽しみにしてきました(笑)」と温かい言葉で迎えた。
 
八木信忠・総合プロデューサーのあいさつ
「去年、一昨年とこの会場では開催できず、大変につらい思いをしました。この映画祭を開催することが決まった当時、デジタルシネマなんて画質が悪いんじゃないか、フィルムじゃなきゃダメだ、というような声も聞こえてきました。そのような声を払しょくできるよう、この会場はスクリーンの輝度(明るさ)や音の大きさ、その他すべて国際規格に合うように作り、ここでデジタルシネマを上映すればフィルムよりいい画が映るという自信のもとに第1回を開催しました。ですから2度お休みになって、作品を家庭で見てくださいというのはいかにも残念だったんですが、今年やっと皆さんをお招きしてこの大きなスクリーンで、輝度も音も世界水準のものをお届けできる時を迎えたことを嬉しく思います」。
 
ほか中屋敷慎一・埼玉県議会議長、杉本佳代・川口市議会議長らも登壇し挨拶を行った。
 
左から国内コンペティション部門の審査員、ライターの月永理絵、映画監督の鶴田法男、撮影の芦澤明子(審査委員長)、国際コンペティション部門の審査員、女優の寺島しのぶ(審査委員長)、映画監督の松永大司、釜山国際映画祭プログラム・ディレクターのナム・ドンチュル
 
続いて、土川勉・映画祭ディレクターが各コンペティション部門のノミネート作品およびクリエイター、審査員を紹介。最後に、全員が壇上に勢ぞろいして、いよいよ映画祭がスタートした。
 

オープニングはSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で3年連続受賞を果たした磯部鉄平作品

オープニング作品『世界の始まりはいつも君と』左から磯部鉄平監督、根矢涼香、手島実優、栗生みな
 
オープニング作品は、磯部鉄平監督の『世界の始まりはいつも君と』。磯部監督は、2018年『予定は未定』で短編部門優秀作品賞、2019年『ミは未来のミ』でSKIPシティアワード、2020年『コーンフレーク』で長編部門観客賞と、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で初の3年連続受賞という快挙を成し遂げた。
 

磯部監督は、手島実優、根矢涼香、栗生みなと登壇し、「毎年SKIPシティで上映されるのを目標として自主映画を撮ってきました。3年連続で受賞することができ、卒業みたいな感じだったところで、今度は人から依頼された作品で戻ってくることができました。とても光栄です」と語った。
 

凱旋映画となった本作は、文化祭の準備に余念のない愛心学園というパラレルワールドで、高校2年生の漫才コンビ、ユウとノブ、そして生徒たちが生き残りをかけるジャンル映画。原作は、麻草郁の人気舞台「アリスインデッドリースクール」で、磯部監督は盟友である永井和男とともに脚本を作り上げた。
 

ユウ役を演じた手島実優は、「役の感情をつかむより、漫才コンビのぼけを演じるのが難しく、自分ってこんなに面白くないのかと……(苦笑)。撮影以外の時間も漫才の特訓を受けました」。
 

ノブを演じた根矢涼香は、「この作品は、撮影が延びるなどコロナの影響がありました。私たち俳優も活動に不安を抱えていた時期。この映画はそんなおぼろ豆腐のように不安定な感情で閉じ込めているようにも思います」。
 

舞台版にも映画と同じ役で出演している栗生みなは、「舞台では若い俳優さんも多かったので作品を引っ張っていく意識で作っていましたが、映画では一匹狼のキャラクターのままずっとカメラに向き合うことができました。撮影中は皆さんと仲良くしてしまうと役に入れなくなると思い、お弁当もずっと一人で食べていました」と語った。劇中では舞台あいさつ時の感じと大きく異なるという栗生は、主題歌も歌っている。
 

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022は、7月24日(日)までスクリーンで、7月21日(木)から27日(水)まではオンライン配信で開催され、各コンペティション部門の受賞結果はスクリーン上映最終日の24日に発表される。
 


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