展示
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企画展「デジタルネイティブが視る映像のカタチ」
デジタルネイティブたちが視る、そして創る、新しい映像のカタチ
縦型シアターと5つのコーナーで視る、新しい映像のカタチ
変革期の映像コンテンツが映し出す未来とは?動画を生成するAIの登場は映像制作の現場に大きな衝撃を与えました。
映画やテレビの制作におけるAIの活用は今後更に加速し、大きな変革が訪れることを予感させます。映像を視聴する環境についても、スマートフォンやXRなど、多様化が進み、そうした視聴環境の変化も映像コンテンツのあり方に大きな影響を与え初めています。
本企画展では、こうした映像を取り巻く変化の中心にいるデジタルネイティブたちが視る、新しい映像のカタチの数々を紹介します。SNSやショート動画文化の広がりとともに誕生した縦型映画。
360°の没入感で現実との境界を超えるVR技術。
リアルなものからアニメまで一瞬で作り上げる画像生成AI。
デジタルネイティブがこれらの最先端の映像を視聴し、そして作り手となる時に、現在では想像できないような映像のカタチを生み出していく・・・
本企画展を通して、そのような未来に思いを馳せていただけたなら幸いです。 -
<展示1>VRドキュメンタリーのカタチ
VR技術を用いたドキュメンタリー映像作品を紹介。
VRヘッドセットを装着し、360度の映像空間に没入することで、映像の記録は“出来事の体験”へと昇華する。
視聴者の身体感覚に訴えかけるこの表現は、従来のドキュメンタリーに新たな臨場性と当事者性をもたらす可能性を秘めている。
情報を「見る」のではなく「感じる」ことが、私たちの記憶や理解のあり方を大きく変えるかもしれない。旧渋沢邸「中の家(なかんち)」のVR体験
「近代日本経済の父」と呼ばれ日本が誇る実業家であり、新一万円札の肖像にもなった、埼玉県が生んだ郷土の偉人、渋沢栄一翁。
NTT東日本は深谷市にある渋沢翁の生家 旧渋沢邸『中の家(なかんち)』の居室内を撮影、構造物をデジタル化(3D化)する技術を活用しVRコンテンツを作成した。
本展示では、VRゴーグルをつけるだけで、実際に深谷市にある邸宅に入ったような体験とタッチパネルディスプレイによる3D映像の体験ができる。企画・製作:NTT東日本
撮影:NTT東日本
VRコンテンツ作成:NTT東日本
協力:深谷市
深海VR – 海底に降り立つ(特別版)
地球の約7割を覆う海のうち、93%は深海であり、その大部分は未だ人類の知らない世界である。
本作品はそんな極限の深海世界を、360度映像を通じてあたかも自分がその場に降り立ったかのように体感できる映像作品である。
熱水噴出孔や多様な深海生物、漆黒の海底など、暗黒・低温・高圧という過酷な環境が臨場感あふれる映像で描かれ、「しんかい6500」のパイロットすら見たことのない広視野での深海体験を実現した。
本作品は「先進映像協会 ルミエール・ジャパン・アワード2019」VR部門にて特別賞を、「第61回科学技術映像祭」教育・教養部門にて部門優秀賞を受賞している。製作・著作: 国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
監修: 吉梅 剛、川口 慎介、CHEN Chong
撮影協力: 国立科学博物館
映像制作プロデューサー: 待場 勝利、玉置 淳
映像制作ディレクター: 内藤 裕太
(c)JAMSTEC/撮影協力︓国立科学博物館
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<展示2>XR映画のカタチ
XR映画祭「Beyond the Frame Festival」に出品された作品を、実際に体験できる形式で紹介。
スクリーンを“越えて”展開される映像表現の最前線を、体験者自身の身体や感覚を通して味わうことができる。
VR、インタラクティブなど多様な技術が生み出す新しい物語のかたちを、ただ「観る」のではなく、「没入し、参加する」ことで、従来の映画を超える新しい映像体験の可能性を実感していただきたい。
Beyond the Frame Festivalは、日本初のXR(クロスリアリティ)映画祭であり、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)などの最先端技術を駆使した映像作品を対象とする国際的な映像祭である。
映画、アート、ドキュメンタリー、インタラクティブ作品など多様なジャンルを網羅し、物語体験の新たな可能性を探る場として注目されている。
最新の開催では、世界各国から過去最多となる142作品の応募があり、XR分野の表現と技術の進化を象徴する映画祭として、国内外のクリエイターや観客から高い関心を集めている。Oto’s Planet (2024年/ルクセンブルク、カナダ、フランス/28分)
『Oto’s Planet』では、自分の小さな惑星にある一本の木の実を楽しみながらハンモックでくつろぐこと以上に好きなことのない、オトの平和な生活を追う。
彼の静けさは、活発で扱いにくい宇宙飛行士、エクソが小さな宇宙船で不時着したときに突如として崩れ去る。監督:グウェナエル・フランソワ
制作:ル・フルノワ国立現代アートスタジオ
サウンドデザイン:フランソワ・ウンシェル
音楽:ヤコポ・アンドレイニ 3Dモデリング:マリー・パクー
アニメーションサポート:ティボー・グレーズ
VR開発:オレリアン・ジャンデル
声の出演: ノエミ・パステジェ
(c)SKILL LABVan Gogh’s Palette -Short Version- (2023年/フランス/10分)
『Van Gogh’s Palette』は、ゴッホが晩年を過ごしたフランス・オーヴェル=シュル=オワーズのガシェ医師邸を舞台にした体験型アート作品。
ゴッホがこの地で描いた4つの代表作を、アニメーションとインタラクティブ演出を通して探求していく。監督:ゴードン&アニェス・モリア
製作:ルシッド・リアリティーズ、トゥルネ・シル・ヴ・プレ、ヴァイヴ・アーツ、オルセー美術館
声の出演:レベッカ・マルダーBeat (2020年/日本/12分)
『Beat』は、ユーザーが自分自身の心臓の鼓動を主人公のロボットと共有することで、物語に命を吹き込む作品。鑑賞者は自分の鼓動を分け与えたロボットを自分自身に重ね合わせながら、ロボットの心の葛藤や成長を体感し、物語を楽しむことができる。
監督:伊東ケイスケ(VR & 3DCGアーティスト)
プロデューサー:待場勝利/藤岡寛子
アシスタントプロデューサー:大橋哲也
音楽:森下唯(ピアニスト)
テクニカルサポート:橋本 裕
鼓動体感技術提供:安藤英由樹
Ⓒ WOWOW×CinemaLeap
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<展示3>AI映像のカタチ
ピラミッドフィルムクアドラが開発した、オリジナルAI コンテンツを紹介。
本展示では、ChatGPT、Stable Diffusion、StreamDiffusion等の生成AIを活用した、オリジナルのインタラクティブコンテンツを展示。
AI映像とアイディアを掛け合わせたしたユニークなコンテンツを、実際に操作しながら体験することができる。A
Iがもたらす創造性の拡張と、変容し続けるデジタル表現の未来を、その手でお確かめください。AI転生ビジネスカードバトル!よろしくデスマッチ!
ビジネスマンの武器である顔と名刺・・・。これらの情報のみでAIがあなたをキャラクターに変身させ、その場でトレーディングカードにするAI生成エンターテインメントコンテンツ。キャラクターにはそれぞれ「炎:リーダーシップ (Leadership)」「水:クリエイティビティ (Creativity)」「地:ストラテジー (Strategy)」「雷:テクニカル (Technical)」「草:コミュニケーション (Communication)」の属性が名刺や顔情報から与えられ、その属性を使ってキャラクター同士カードバトルさせて楽しむことができる。掛け声は・・・「せーの!よろデス!」
プロデューサー:師富玲子
クリエイティブディレクター:濵銀
インタラクションデザイナー:鵜飼陽平
エンジニア:高橋綾乃
アートディレクター:石田舞
プロジェクトマネージャー:清水龍輝、中村光一シネマト倶楽部
シネマト倶楽部は、AI × 立体物(積み木など)で体験者が直感的に組み上げた立体物を、AIの力を用いて映画さながらのセット(世界観)を生み出すコンテンツです。立体物をリアルタイムにAIが任意の世界観に変換し、創意工夫や体験者が持つ創造性を刺激することで唯一無二のあなただけの作品を作ることができます。
最終的にはAIが創った世界観をタイトル·ストーリー化して、あなただけの映画ポスターをポストカードにしてゲットすることができます。プロデューサー:林 宏介、師富 玲子
クリエイティブディレクター:濵 銀 鵜飼陽平
エンジニア:高橋綾乃
デザイナー:今 稜輔 -
<展示4>8K映像機器のカタチ
ソニーのフラッグシップシネマカメラ「VENICE 2」を紹介。
映画制作の現場で高い評価を受ける本機は、8Kの圧倒的な解像感と広いラチチュード(明るさの範囲)を備え、映像表現の限界を押し広げている。
展示スペース内では、実機の展示に加え、リアルタイムでのグリーンバック合成機能を用いたデモンストレーションを体験できる。
この最先端の技術を搭載したカメラが、映像制作の現場にどのような革新をもたらすのか。その可能性に触れていただきたいVENICE 2
映画制作や高品質な映像表現を追求するプロフェッショナル向けのフルフレームシネマカメラである。8Kもしくは6Kの高解像度センサーを搭載し、広いダイナミックレンジと優れた色再現性を実現している。X-OCNやProResなどの多彩な記録フォーマットにも対応し、柔軟なワークフローを可能にする。軽量かつコンパクトな設計ながら、過酷な現場にも耐える堅牢性を備えており、世界中の映画撮影現場で高い評価を得ている。
・8Kモデルと6Kモデルの2モデルがラインアップ。彩の国ビジュアルプラザでは8Kモデルを導入。
・センサーブロックの入れ替えが可能
・X-OCNの本体内部収録を実現し、コンパクトな筐体を実現。また、4K ProRes収録にも対応
・16stop / 15stop+のワイドラチチュードと低ノイズを実現
・Dual Base ISO
・BT.2020を超える広色域
・ハイフレームレート撮影に対応
・内蔵8ポジション光学式NDフィルター
・VENICEのデザインやUI設計をベースとしつつ、さらに運用性が向上
・VENICE 2 Camera Simulator
・モジュラー構造
・PLおよびEマウントに対応
・多彩な運用を可能にするカメラヘッド延長システム
・高い堅牢性
・フルHD(1920×1080)有機ELビューファインダー
・RM/RCPによるペイントコントロール
・イーサネット / WiFi コントロール
・レコーディングフォーマット X-OCN/4K ProRes
・Unreal Engine 用Plugin “Camera and Display Plugin”に対応 -
<展示5>キッズも体験!最新映像のカタチ
NHKが制作したAR(拡張現実)技術を活用した、ファミリー向けの体験型映像コンテンツ『バーチャルパペット』を紹介。
映像デバイスを通じて、キャラクターが現実の空間に出現するような、臨場感ある体験が楽しめる。
映像のカタチが大きく変化する時代にふさわしい、新たなメディア体験をお子さまと一緒にでご体感いただきたい。バーチャルパペット『てのひらきゅぽらん』『てのひらデジたるくん』
イベントなどで、お子様にも簡単に楽しんでいただけるバーチャル映像です。
マーカーが印刷された紙のカードを手に持ってカメラで撮影すると、カードの上にキャラクターの3Ⅾモデルが合成表示され、音声が再生されます。
NHKの「おかあさんといっしょ」のイベントで活用されています。 -
<上映>縦型映画シアター
SKIPシティに縦型映画専用シアターを設置。一つの大きなスマートフォンを来場者が同時に視るかのような、今までにない縦型映画の視聴体験ができます。上田慎一郎監督が所属するPICORE株式会社の作品やTikTok TOHO Film Festival受賞作品、縦型映画のトップランナーである”こねこフィルム”などの作品を上映します。縦型映画に関するトークイベントなども開催。
上田慎一郎監督作品(PICORE作品)
『レンタル部下』
『説明台詞オブ・ザ・デッド』
『サブスク彼女』
『重江市コンビニ事件』
TikTok TOHO Film Festival受賞作品
『遊園人』(TikTok TOHO Film Festival2024年 グランプリ受賞作品)
『モブライフ』(TikTok TOHO Film Festival2024年 準グランプリ受賞作品)
『灯台守と迷子の幽霊』(TikTok TOHO Film Festival2024年 アニメ・CG賞受賞作品)
『絶滅メシ』(TikTok TOHO Film Festival2024年 特別賞受賞作品 )
『反復横跳び少女』(TikTok TOHO Film Festival2023年 グランプリ・観客賞受賞作品)
こねこフィルム作品
『おこがましいっ!厚顔無恥でずうずうしい男』
『蟹バ』
『自分らしく生きる』
『勝敗はいかに?年齢確認男vsプライド女』
『年齢確認の基準がおかしいコンビニ店員』
『ブランド』
寄り道ドラマ作品(武蔵野美術大学映像学科作品)
『校則戦争』
『告白阻止作戦』
『MBTI別文化祭会議』詳しくは縦型映画をご覧ください