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【デイリーニュース】 vol.06 『短編 ②』 Q&A『パン屋の息子』『幽霊ダンサー』『FIVE PERCENT MAN』

テーマへの、役者へのこだわりがそれぞれに個性を放つ

右から『パン屋の息子』日原進太郎監督、『幽霊ダンサー』陣内天飛監督、出演の宮沢りえ蔵、『FIVE PERCENT MAN』田中雄之監督、出演の岩瀬亮

 

短編コンペティション部門の第2グループ『短編②』は、パン屋を閉店しようとする両親と息子のふれあいを描く『パン屋の息子』、事故死したダンサーの幽霊に自分の代わりにコンテストに挑戦してくれと頼まれるおじさんを描く『幽霊ダンサー』、インディペンデント映画製作の理想と現実をビターに描く『FIVE PERCENT MAN』の3作品を上映。

 

パン屋の息子』の日原進太郎監督、『幽霊ダンサー』の陣内天飛監督と主演の宮沢りえ蔵、『FIVE PERCENT MAN』の田中雄之監督と岩瀬亮の5人が登壇した。

 

Q&Aで会場から突然、「僕、監督の高校の同級生で、よくパンをもらったりしていたんです」と声を掛けられ、動揺していたのは『パン屋の息子』の日原監督。
「実家が大阪でパン屋をやっていました。だからといって長年この映画の構想を練っていたわけではなく、親父からパン屋を閉めると聞いて突然、アイデアが浮かんだんです。撮影は3.5日くらい。パン屋をやっていた自宅で撮りました。店はたたんですぐ取り壊す予定だったんですが、まだ建物はあります。誰か、買ってくれませんかね(笑)。父親役は、脚本を書いているときから志賀廣太郎さんにお願いしたいと思っていました。志賀さんはうちの親父に似ているんです(笑)。それで、どうしてもやっていただきたいと、携帯片手に土下座しまして。母親役の鷲尾真知子さんにも、これまた携帯片手に土下座しました。土下座って効きますよ(笑)」。その甲斐あって、少ないセリフ、さりげない仕草の端々から、父の長年の想いが伝わってくる作品に。

 

ダンサーだった幽霊から、代わりにダンス大会に出場して優勝して欲しいと頼まれる、交通誘導員のおじさんの奮闘を描く『幽霊ダンサー』。この奇想天外なストーリーをデジタルを駆使し、ポップな映像で描いた陣内監督は、「あの世とこの世をどうやってつなげようか考えていた時、思い出したのが母の話でした。母は高校生の頃、母親……僕の祖母を亡くしました。でも、どうしても母親と話したくてイタコを訪ねたんだそうです。その時“何回もこの世に霊を降ろすのはやめてね、疲れるから”と言われたんだそうです。僕はこの話を幼稚園の頃から、それこそ週に一回ずつ母から聞かされまして、それを思い出したんです。霊を降ろすのって疲れるんだって(笑)」。

 

黄色のボディスーツにヘルメット姿の幽霊と、腹の出たさえないおじさんがダンスの練習をするシーンはそれだけで珍妙。おじさん役の宮沢りえ蔵がいい味を出している。
「宮沢さんは札幌で大人気の役者さん。彼に出てもらうため2年待ちました」と陣内監督。宮沢りえ蔵なる芸名は、もちろんアノ方からいただいた。本人曰く、「ちょうど『Santa Fe』が流行っていた頃、芝居に出ることになって出来上がったチラシを見たら“宮沢りえ蔵”になっていました。名字が宮沢だっただけで。ファンの人、ごめんなさい。クレームだけは勘弁してください(笑)」。

 

FIVE PERCENT MAN』は、自主映画を作っている人たちにはかなりイタい作品のようだ。高給の仕事を辞め、映画作りにかける男にかかってきた能天気で自分勝手な電話。そのやり取りは男を密着取材するテレビクルーにすべて撮影されているという入れ子構造も凝っている。田中雄之監督はこれが初めての劇映画だそうだ。
「CMやドキュメンタリーは撮っていましたが、フィクションは初めて。これでダメならフィクションはやめようと思ってました(笑)。限られたチャンスなので一番やりたいことをやろうと思い、普段から考えていることを映画にしました。
高岡奏輔さんにはぜひ出て欲しくて、初めましてと事務所に電話しました。高岡さんも何か面白いこと、いつもはやらないことに挑戦したいという時だったのだと思います。撮影は2日間。ほぼワンシーン・ワンカットで撮っていきました。2日のうち1日は長野のロケで、移動に6時間かかりました(笑)。そこには、主人公を取材するテレビのディレクター役でワンシーンしか顔が出ない岩瀬亮さんや肘井美佳さんなど、声だけでいい人たちにも来てもらうようにしたんです」と田中監督。

 

「声だけでいいと言っても、カメラはずっと動き回っているので、それを避けながらセリフを言うために、かかんだり、またいだり、すり抜けたりで大変でした」と取材ディレクター役の岩瀬さん。「セリフだけなんだから現場にいなくていいじゃんとも思いましたが、映画を見るとそこにいる空気感が出ていてよかったと思っています」と岩瀬さんは続けた。
情熱があれば無償でいいのか? それをスタッフ全員に強制していいのか? そんな問いをこの25分の作品はつきつける。

 

短編②』は次回、7月19日(火)10時30分より映像ホールにて上映され、Q&Aも行われる。


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