SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016

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【デイリーニュース】 vol.19 『コバトンTHEムービー』舞台挨拶

さいたまの良いところを発掘して伝える「コバトンTHEムービー」。今年は盆栽と農業がテーマ。

 

埼玉県の自然や伝統工芸、歴史など、多彩な魅力を短編映画で紹介するプロジェクト「コバトンTHEムービー」。2009年から始まり、毎年2本ずつ、すでに14本の作品が製作された。今年は『私だけが知らない世界』と『農家のお嫁にいらっしゃい』の2本が映像ホールにて上映され、上映後はそれぞれの作品の監督と出演者が登壇。舞台挨拶を行った。

 

左から『私だけが知らない世界』の伊丹結花里監督と出演したノームさん。映画の中の衣装と同じ服で登壇した。

 

1本目は19分の作品『私だけが知らない世界』。 スランプのイラストレーター綾子が出会った迷子の外国人ジョニー。自由奔放な彼に振り回されながらたどり着いたのは「さいたま市大宮盆栽美術館」。初めて盆栽の魅力に気づいた綾子はスランプを乗り越える。

 

登壇したのは伊丹結花里監督と、不思議な外人ジョニーを演じたNorm(ノーム)。 監督はこれが初監督作品になる。美大を卒業してデザイナーとして仕事をしていたが、映像にその活動の場を移し、本作の制作会社COCOON(コクーン)に所属している。

 

なぜ盆栽をテーマに選んだのかと問われ、監督は「岡山出身の私は、自然の中で育ってきたので、東京に来てからは自然がなくて寂しいなって思っていたんです。今回埼玉を調べてみて、”盆栽町”という地名があったり、盆栽が盛んなことを知りました。盆栽自体は初めて見たのですが、実家の庭には松が生えていたりして親しみはあったんですね。それで、モチーフとして取り上げて何かできないかなと思って作りました」と答えた。

 

一方、アメリカ出身のノームさんは「僕は初めてではないんです。カリフォルニアで小さい時から時々盆栽を見ていました。”盆栽の世界”まではわからなかったのですが、こんなに小さくて、細かくできていて、でも長い時間をかけて育てられていて、昔から感動していました。さいたま市大宮盆栽美術館に行ったときは、本当にすごいなって思いました。実は3月に友達が行ったと聞いていて、僕も行きたいなとは思っていたんです。映画の撮影で行くことができてよかったです。実物を見ると素敵だなって思いました。映画の中でいろいろコメントしていますが、それは演技じゃなくて、実際にそう思ったんです」と、意外な答え。 「アドリブで、『おおーっ』とか、『すごい~』とか言っていましたけれど、本気だったんですね」と改めて感心する監督。

 

盆栽が海外で人気のある“日本の伝統文化”、なのだということを知り、もう一度盆栽が表現する「小宇宙」を発見する。そんなきっかけを与えてくれる作品である。

 

前列右から『農家のお嫁にいらっしゃい』の中泉監督、小原、遠藤、舞木。後列右から村木、芦原、北野、生見。

 

2本目は『農家のお嫁にいらっしゃい』。中泉裕矢監督はSKIPシティ国際Dシネマ映画祭とはゆかりが深い。昨年もオムニバス『4/猫-ねこぶんのよん-』が上映されている。

 

所沢で農業をやっている3人の若者が、友人の結婚をきっかけに「農作業体験コンパ」に参加することに。しかし、3人がIT企業務めと仕事を偽ったために、コンパは妙な方向へと走り出す。果たして、農家のお嫁に来てくれる彼女は見つかるのだろうか。

 

上映後はキャスト全員勢ぞろい。中泉祐矢監督、サトイモ農家の樺島役・芦原健介、大村役の遠藤恭葉、コメ農家の酒井役の北野雄大、澤北役の生見司織、ホウレンソウ農家の宅間役の村木雄、真柴役の舞木ひと美、椎名役の小原雄平。総勢8人が舞台挨拶に登壇すると舞台上は和気あいあいとした雰囲気につつまれた。

 

「何か苦労したところとかありませんか」という司会の問いに中泉監督が 「苦労じゃないのですけれど、芦原が怒りだすシーンで、衣装のネクタイの裏側が見えるんです。ネクタイの裏にネクタイの一方の端を差し込むところあるでしょう? 芦原はそこにネクタイを折りたたんで突っ込んでるんですが、それがどうもピンマイクをガムテで留めてあるみたいに見えて、気になって気になって……、でも今見たら大丈夫でした(笑)」

 

芦原は「大変だなーって思ったのは天気ですね。すごく天気がよくって、陽射しが強くて、女優さんたちは日焼け止めクリーム塗っていたんですけれど、男たちは大丈夫だろうって高を括ってたもんだから日焼けして真っ赤になっちゃって怒られました(笑)」 。遠藤は「私、コメディって初めてで、どんなだろうって思っていたのですが、監督が自然にその通りでやってね、って言ってくださったので、リラックスしてナチュラルに演じられたと思います。って、大変だったことじゃないですね(笑)」

 

北野は「大変、だったのは……。あ、小原さんが遠藤さんとくっつくシーンの前に弁当を食べたんですよ、休憩で。なぜか小原さん、鳥にんにく弁当を選んで。皆がえぇーっそりゃないだろうって言ったら、小原さん、膝の上に鳥にんにく弁当乗せたまま一時間悩んでた」と裏話を披露。 「結局食べられなかったんだよね」と小原。

 

女の子といい感じに寄り添うシーンの前に”臭いたつ”鳥にんにく弁当……。たしかにそれは、まずい、と思う。ということですよね、監督?  「はい(笑)」

 

村木は「大変だったのは……。僕は最初のシーンがかぼちゃを収穫するところだったんです。はさみで切って収穫するんですが、はさみ持ったまましゃべってて自分の指切っちゃって、血がぼたぼた……」

監督「この役は収穫なんて慣れているんだから軍手なんていらない、って自分で言ってて、切ってた(笑)。その後で軍手してたよね」

舞木「その後で初めて顔をあわせるってシーンを撮ったんですが、その怪我した指を見ながら”IT系ねぇ……”ってだまされるセリフ言うのはつらかったなぁ」

村木「僕がアホなだけです……(笑)」

芦原「楽しかったのは、耕運機!! 機械って良いですよね、テンションあがった(笑)

小原「使いこなしてたよね」

芦原「差し入れに野菜をいただいたんですけど、美味しかった」

小原「自分、普段は積極的にああしろこうしろと言えない人なんで、けっこうスピード出してしゃべらなくちゃいけないところは大変でした。あ、もっと大変だったのはノリ突っ込みのところ。何回もやり直しました。今お客さんがそこで笑ってくれて、すごく救われました(笑)」

 

男優陣の、まるで漫才のようなやり取りは、現場のノリの良さを想像させる。対する女優陣は、というと、

遠藤「農家の方って、オーラが違う感じでした。こう、ピカーッって、オープンな感じ。楽しい暮らしができそうだなって思いました」

生見「敷地が大きくて、東京のちまちませせこましいところとは違う。埼玉って東京に近いのに、こんな広大なところがあるのかって。野菜も美味しかったです」

舞木「映画の現場って、皆ピリピリしているんですよ。これ撮ったら次のカットが……なんて。それが今回みんなのんびりしながら撮っている感じでした。性格が穏やかになっちゃった(笑)。私たち、女優陣でおしゃべりしているとき『農家にお嫁に来てもいいよね』って言ってた。そういう気持ちに自然になれるところでしたね(笑)」

 

オチも秀逸な“農業コメディ”『農家のお嫁にいらっしゃい』。 最後に監督が「農家って、大変ってイメージでしたが、そんなことないな、ゆとりがあるんだなって思いました。そうですね、今は『農家のお嫁にいらっしゃい』って言いたいです」

 

コバトンTHE ムービー」は、動画配信サイト「SKIP シティチャンネル」でご覧いただくことができる。サイトから「コバトンTHEムービー」を選び、コンテンツ一覧から「彩の国 地域魅力発信映画」を選べばOK。最新作であるこの2本も近日アップされる予定である。


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