映画祭について
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭とは
“新たな映像体験と、国内才能の飛躍を拓く映画祭へ”
2004年に埼玉県川口市で誕生したSKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、デジタルシネマにいち早く焦点を当て、映画産業の変化の中で生まれる新たなビジネスチャンスを捉える若い才能の発掘と育成を主軸に成長を重ねてきました。本映画祭は今年で22回目を迎えます。
本映画祭の中核である「コンペティション」は、今年から国内作品のみを対象とし、日本の次世代映像クリエイターに特化した部門となります。2025年は合計271本の日本作品の応募があり、厳正な一次審査を経てノミネートされた作品は、著名な映画人で構成する審査会で最終審査を行い、最優秀作品賞をはじめとする各賞を授与します。また、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対し「SKIPシティアワード」を贈ります。
さらに今年は、デジタル技術がもたらす新たな表現の可能性を多角的に探求するため、スマートフォンでの視聴に最適化された縦型映画を、特別に設置する大型縦型専用スクリーンで上映し、これまでにない鑑賞体験を提供します。また、企画展「デジタルネイティブが視る映像のカタチ」では、AI、XR(クロスリアリティ)、そしてソニーの最新8Kカメラ「VENICE2」といった最先端テクノロジーを通じ、デジタル技術がもたらす新たな表現の可能性を探求し、デジタルネイティブ世代が視る新しい映像のカタチを紹介することで、映像産業関係者から若者、ファミリー層まで、幅広い層に映像の未来に触れる機会を提供します。
続々と羽ばたく新世代の才能
これまで本映画祭で上映された作品や監督の多くが、その後国内外で目覚ましい活躍を見せています。
ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督:『うつろいの季節(とき)』 (2007年)
白石和彌監督:『ロストパラダイス・イン・トーキョー』 (2009年)
石川慶監督:『It's All in the Fingers』 (2009年)
アンドレアス・エーマン監督:『シンプル・シモン』 (2011年)
中野量太監督:『チチを撮りに』 (2012年)
坂下雄一郎監督:『神奈川芸術大学映像学科研究室』 (2013年)
まつむらしんご監督:『ロマンス・ロード』 (2013年)
ディーデリク・エビンゲ監督:『孤独のススメ』(映画祭上映タイトル『約束のマッターホルン』) (2014年)
ダニエル・ヒベイロ監督:『彼の見つめる先に』 (2014年)
草野なつか監督:『螺旋銀河』 (2014年)
上田慎一郎監督:『テイク8』 (2016年)
松本優作監督:『Noise ノイズ』 (2017年)
パブロ・ソラルス監督:『家(うち)へ帰ろう』(映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』) (2018年)
片山慎三監督:『岬の兄妹』 (2018年)
中川奈月監督:『彼女はひとり』 (2018年)
大庭功睦監督:『キュクロプス』 (2018年)
キム・ユンソク監督:『未成年』 (2019年)
ハサン・ファジリ監督:『ミッドナイト・トラベラー』 (2019年)
真田幹也監督:『ミドリムシの夢』(2019年)
佐藤快磨監督:『歩けない僕らは』 (2019年)
ルイ・ウォレカン監督:『リル・バック ストリートから世界へ』(映画祭上映タイトル『リル・バック/メンフィスの白鳥(仮題)』) (2020年)
串田壮史監督:『写真の女』(2020年)、『マイマザーズアイズ』(2023年)、『初級演技レッスン』(2024年)
藤田直哉監督:『stay』 (2020年)
アレックス・カミレーリ監督:『ルッツ 海に生きる』(映画祭上映タイトル『ルッツ』) (2021年)
酒井善三監督:『カウンセラー』 (2021年)
三野龍一監督:『鬼が笑う』 (2021年)
萱野孝幸監督:『夜を越える旅』 (2021年)
武田かりん監督:『ブルーを笑えるその日まで』 (2023年)
野口雄大監督:『さまよえ記憶』 (2023年)
天野大地監督:『勝手に死ぬな』 (2023年)
松本佳樹監督:『地球星人(エイリアン)は空想する』 (2023年)
池本陽海監督:『猟果』(2023年)
レア・フェネール監督:『助産師たち』(2023年)
アンダース・ウォルター監督:『ぼくの家族と祖国の戦争』(映画祭上映タイトル『Before It Ends(英題)』) (2024年)
村田陽奈監督:『折にふれて』(2024年)
畔柳太陽監督:『松坂さん』(2024年)
渡辺咲樹監督:『チューリップちゃん』(2024年)
張曜元監督:『相談』(2024年)
広田智大監督:『朝の火』(2024年)
本映画祭は、“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界に新風を吹き込む新たな才能の輩出を目指すとともに、チャレンジ精神に溢れたクリエイターが世界に羽ばたいていくことを願っています。今年はどんな新星が現れるのか、ぜひご期待ください。