海外招待作品
融合する身体
Merging Bodies
- 上映日時
- 7/21(月・祝)14:00 映像ホール
創立100周年のアルミニウム工場
労働者の身体と環境を見つめるドキュメンタリー
<ロッテルダム国際映画祭2025タイガー・ショート・コンペティション部門
最高賞タイガー・ショート・アワード受賞作品>
©Adrian Paci
監督: アドリアン・パーチ
2024年 / アルバニア、イタリア / 23分
イタリア・ナポリに本社を構えるアルミニウム加工会社、グルッポ・ラミナツィオーネ・ソッティーレの創立100周年に委託され制作された短編。言葉はなく、繊細な視線がアルミニウム加工工場に入り、労働者の身体と環境との関係を探求する。労働の持続的な価値を称賛し、労働者と機械の境界を曖昧にする振る舞いや素材に焦点を当てる。綿密な観察と完璧に構成されたフレーミングを通して、視覚的な細部を捉え、単一の解釈から解放された新たな視点を提供する。監督は、イタリアとアルバニアを拠点に活動する現代アーティスト、アドリアン・パーチ。本作でロッテルダム国際映画祭2025タイガー・ショート・コンペティション部門最高賞タイガー・ショート・アワードを受賞した。
監督:アドリアン・パーチ
1969年アルバニア・シュコドラ生まれ。ミラノとシュコドラを拠点に活動する現代アーティスト。ティラナのアカデミア・エ・アルテヴェで学んだ後、1997年の政治的混乱の中でアルバニアを脱出した。個人的な経験に根ざし、ビデオ、インスタレーション、絵画、写真と多岐にわたり実践している。亡命、アイデンティティ、移住に関するテーマを探求し、移民や帰属に関する世界的な議論を形成し続けている。
メッセージ
この映画は「成ること」への瞑想であり、人々と環境がどのように絶えず互いに変化させ合っているのかを描いている。工場を再生の場として捉え、素材と人々がともに新たな形に形作られる場所としても考察している。私はこれを単なる労働の記録ではなく、詩的なジェスチャーとして見る。産業的なものと存在論的なもの、政治的なものと深く人間的なものが結びつく瞬間を描いた作品だ。