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写真の女/Woman of the Photographs

<2020年 / 日本 / 89分>

美への羨望、SNSによる承認欲求、歪んだフェティシズム…。
様々な人間の性(さが)を抉り出す衝撃のデビュー作。

女性恐怖症の械は、高度なレタッチ技術を活かして古ぼけた写真屋を営みながら、孤独な生活を送っていた。ある日、体に傷を負った女・キョウコと出会った械は、彼女に頼まれ、画像処理を施した傷のない美しい姿の写真を作り出してみせる。キョウコはその姿に魅了されるが、一方で、自分の存在が揺らぎ始めてゆく。

写真の女/Woman of the Photographs

©ピラミッドフィルム

監督:串田壮史
出演:永井秀樹、大滝樹、猪股俊明、鯉沼トキ
配給:ピラミッドフィルム

 

それまで美しいと賞賛を集めていた者が、もはや美しいとみなされなくなったとき、人間の本能ははたしてどのように働くのか?先の読めない心理サスペンスとしても極上の本作だが、非常に緻密な愛の物語としても目が離せなくなる、驚くべき完成度の作品。そのスケール感は、監督の串田壮史がイギリスで映像を学んだことも影響しているのかもしれない。制作会社で映像ディレクターとして活躍しながら監督した短編『声』(17)は、国内外で数多くの映画賞を受賞。主演は、『声』と本作の両作で圧巻の演技を見せる永井秀樹と大滝樹。永井は平田オリザ主宰の青年団に所属し、フランスや韓国の海外公演も経験した。一方大滝は、20年以上にわたるバレエの経験が、本作でもいかんなく発揮されている。

写真の女/Woman of the Photographs
写真の女/Woman of the Photographs

監督:串田壮史

監督:串田壮史

1982年大阪生まれ。映像ディレクター。『写真の女』(20)が初長編映画。ピラミッドフィルム在籍。過去の作品では、『声』(17)がブラックマリア映画祭で最高賞を受賞。『REINCARNATION』(08)は、文化庁メディア芸術祭にて審査委員会推薦作品に選出された。

メッセージ

自分を愛することは、誰を愛することよりも、難しい。しかし、自分を必要とする他者と出会い、他者の存在を肯定する自分の存在に気がつくことで、自分を愛せるようになるのだ。『写真の女』は、愛に目覚めてゆく二人の出会いの奇跡を描いた映画です。


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