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あらののはて/Arano

<2020年 / 日本 / 67分>

8年前の感情を確かめるため、風子は再び「描かれる」ことを決意する! 
独自の映像センスが光る痛快作。

風子は、高校2年の冬に美術部のクラスメート荒野に頼まれ早朝の教室で人物モデルをするが、理由のわからない絶頂感を感じ失神してしまう。居合わせた担任教師の誤解により荒野は退学となり、二人は疎遠となる。8年の月日が流れ、あの日の絶頂感がどうしても忘れられない風子は荒野を訪ね、もう一度自分をモデルに絵を描けと迫るが…。

あらののはて/Arano

©ルネシネマ

監督:長谷川朋史
出演:舞木ひと美、髙橋雄祐、眞嶋優、しゅはまはるみ、藤田健彦、成瀬美希

 

高校時代の自由奔放でキュートな姿と、8年前の感情をこじらせてしまった現在のイタイ姿の風子の対比がなんとも切なく、鑑賞後にはビタースウィートな強い余韻を残す本作。フリーの映像ディレクターとして長いキャリアを持つ監督の長谷川朋史は、独自のスタイルで観客を楽しませてくれる。そして、本作の魅力を大きく支えるのが多彩なキャスト陣。本作のプロデューサーでもある風子役の舞木ひと美は、振付師の顔も持つなど様々なジャンルで活躍。荒野を演じた髙橋雄祐は、『透明花火』(18)や今後公開予定の『初めての女』で主演を務める期待の俳優だが、短編映画『DRUM BOY』(17)、『still dark』(19)では監督もこなし、マルチな才能を披露している。また、長谷川監督を含む3人で立ち上げた「ルネシネマ」に参加するしゅはまはるみと藤田健彦の演技が作品を引き締めている。

あらののはて/Arano
あらののはて/Arano

監督:長谷川朋史

監督:長谷川朋史

デザイナーとしてTVアニメ「アクティヴレイド」(16) 、「ハンドレッド」(16)、「奴隷区」(18)などの作品に参加。2018年、俳優しゅはまはるみ、藤田健彦らと「ルネシネマ」を立ち上げ自主映画制作を開始。オムニバス3部作『かぞくあわせ』(19)で映画監督デビュー。本作が初の長編となる。

メッセージ

ショッキングなストーリー、目眩く展開、アップテンポな編集。そんな能動的な映画が多い中、この作品は鑑賞中に物想いに耽ることができる程、ゆっくり、淡々と、たっぷり時間をかけて進みます。受動的な映画だからこそ、きっと何か発見があると考えて作りました。退屈だなんて言わないで、どうぞ最後までお付き合いください。


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