国内コンペティション 短編部門

さまよえ記憶
Wandering Memories

上映日時
7/17(月・祝)13:50 多目的ホール
7/21(金)10:30 映像ホール
配信日時
7/22(土)10:00 ~ 7/26(水)23:00
短編② World Premiere
愛する息子の居場所を知るため、
母親は、最も大切な記憶を差し出す。

行方不明になった息子を探し続ける詩織は「知りたい情報」と「それに見合った価値のある記憶」を交換できる力を持つ情報質屋と出会う。父の心配を感じながらも、詩織は自身の大切な記憶を預ける…。

©「さまよえ記憶」製作委員会

監督:野口雄大
出演:永夏子、モロ師岡、野口聡太、竹原芳子

2023年 / 日本 / 25分

 

この世に存在する幾多の行方不明者。残された者は、いつ戻ってくるのか分からない彼らを探し、その帰りを待つ。「情報質屋」という奇抜な設定を通し、失った存在の行方を探す人々の切実さ、心の機微を端正に描くのは、本作が初の映画監督作品となる野口雄大。日本大学芸術学部放送学科卒業後、既に数多くのドラマ作品を手掛け、高い評価を受けている。幼い息子の不在と向き合いながら、懸命に探し続ける母親・詩織。詩織を案じる父は、過去に縛られず、自分のために生きてほしいと願っている。その父の気持ちを感じながらも、情報質屋と出会った詩織は、大きな決断をする…。息子への思いと父への愛情。そのはざまで揺れる詩織を繊細に演じるのは永夏子。詩織を思う父親を演じるのはモロ師岡。竹原芳子が独特な存在感で情報質屋を演じる。本映画祭での上映がワールド・プレミアとなる。


監督:野口雄大

監督:野口雄大

日本大学芸術学部放送学科卒業。数多くのドラマ作品を手掛ける。連続テレビ小説「エール」オープニング映像・本編を演出。よるドラ「恋せぬふたり」は第40回向田邦子賞、第59回ギャラクシー賞特別賞、第77回文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞。文化庁VIPO主催「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2020」のワークショップに参加し、映画制作を開始。映画監督の落合賢氏の下で映像制作を学び、本作が初監督作品となる。

メッセージ

「大切な人を失った時、人はその悲しみとどう生きるのか」本作は、17年前に私の友人がある日突然、行方不明になった事実に基づいて作っています。当時、私が目にしたもの、耳にしたこと、感じたこと、全ての記憶を思い出し、その記憶に向き合うことからスタートしました。昨年までは私の頭の中にしかなかった記憶が、こうして映画となり、皆様に観ていただくことが出来るという奇跡に感謝したいと思います。ありがとうございます。


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